恋のしるし~GIRL’S♪SONG~
-その夜


「おやすみ。」


皆がそう言葉を交わす中、
あたしはまだお風呂に入って無くて…。


上がって来た時には、当然あたし以外の皆は夢の中。


あたしは…見つけたんだ。



リビングのテーブルの上に置いてある…
ケータイを。


あれは…櫂のだ。


ダメって分かってる。


こんなの犯罪…かもしれない。

でも!!!!!


あたしはそっと櫂のケータイを開く。


そして、慣れない他人のケータイをいじり…
アドレス帳を開く。


ううん、開いたつもり。


《パスワードを4ケタで入力してください》



…やっぱり、上手くいかないね。


でも…ここで諦められない。


自暴自棄になったあたしは、思い当たる数字を入力してみた。



ダメ。


あれもダメ。


これもダメ。



どれも違う。




その時、後ろからヒョイッとケータイを取り上げられた。


「っ!!?!?!?」


マズイっ…夢中になりすぎてて気付かなかったっ…!!


「ダメじゃん、美希。」
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