恋のしるし~GIRL’S♪SONG~
なんかねっ、あたしらと喋ってるときは出ないような声が…。


あぁ~…さみし。


あたしはその辺の岩乗っかって体育座りをして海を見た。


「…勇士…。」


あれから、勇士とは連絡を取っていない。

詩乃チャンと竣クンに頼んだのも…
居場所、分かったんだけど、やめといた。



勇士を信じて待つ事にしたから。


「美希~。」


あすかの声がした。


「どしたぁ?」


あすかはあたしの隣に腰かけた。


「ん? 黄昏中。」

「たそ…がれ…。」


美希らしくないっ…なんて言うあすか。

失礼な。

あたしだって黄昏くらいするよ。


「誰を想って?」

「…元彼…かなぁ。」

「元? 勇士クン?」

「うん…。」

「そっかぁっ! fightっ! 美希☆」

「うん!!!!!」


あすかにも…頑張って欲しいな。


「でもあたし、元って言うから、アイツかと思ったっ!」


あすかが伸びをしながら言う。


「アイツ?」

「いたじゃん! ほら、長谷 元哉(ナガヤ モトヤ)!」


…体が…固まる。


長谷 元哉。アイツは…あたしの元彼で…
あたしの初めての…。

…思い出したくなかった。
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