恋のしるし~GIRL’S♪SONG~
-2時間目


「体育だ~。移動しなきゃね。」


と愛莉が言いながら駆け寄って来た。


「…。」


あたしはそれをシカトする。


「美希???」


あたしはその問いかけを背に、走った。

ゴメンね、愛莉。


強くなくて。

あたし…すごく弱い。


だって…愛莉を守るために…こんな事しかできない…。


あたしは零れ落ちそうになる涙をぐっと堪えて更衣室に入った。


「あれぇ、北条サン、1人ぃ?」


すんごいニタニタ顔の女子が聞いて来る。


誰だっけ。

覚えてないや。


「1人だけど?」

「へぇ! とうとう唯一の友達さえも離れたって訳ぇ。」

「別に違うけど?」

「じゃぁなんでぇ?」

「ってかアンタらってあたしの事そう言う目で見てたわけ。」


ヤバ…キレそう。


あの人…中川先輩に勇士が散々言った後、
物隠しなんかのいじめは無くなったものの……


「はぁ!? 偉そうにしてんじゃねぇよ!!」


こういうバカが多くなった。


「偉そうにしてんのはそっちじゃないの?

群がってでなきゃ言いたい事も言えないくせに。」


正直怖い。

殴られるんじゃないかとか。
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