キスミー
××
「ミオ、起きて」
目を開けると、
客、兼、カレシのタクの姿が視界に入った。
「おはよ」
「ん…おはよ」
タクも自分も裸ということから、
エッチの後ということを思い出した。
「あ、お金欲しいっしょ?」
タクはベッドから出て、
机の上のタバコに手を伸ばした。
この光景も今日で最後ね。
「んー…今日はいいや」
タクがタバコの先を机にトントンと押し付ける音と、
隣の部屋から聞こえるあえぎ声だけが、
ただただ、
安いラブホテルの部屋に響いていた。
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