サンタさんと受験生
「…乗り込めって落っこちたら責任とってくれよ。」
俺は窓から一歩踏み出しソリに足をかけた。
ちなみに俺1人が乗れるスペースは一応あった。
「その台詞はトナカイに言ってもらいたいね。」
自称サンタクロースは(もう自称はいらないか)トナカイの首に繋がっている手綱を引っ張った。
それを合図にするかのようにトナカイは空を蹴った。
「おぉ。」
言ったとおりだろうと言う目をした隣のサンタクロースを気にせずに、
俺は小さくなっていく自分の家を暫く見ていた。