サンタさんと受験生
「さぁ、袋から夢を配っておくれ。」
「配れって言われても…。」
俺は自分の後ろにある袋をまず手にとった。
その中にはカラフルな光の玉が詰まっていた。
「…誰がどの夢だよ。」
「水色の光を探してごらん。」
俺は言われたとおりに探してみたが水色だけでも数え切れないぐらいにある。
「一杯ある。」
俺の不満のこもった言葉をサンタは流した。
「まぁ私の言う水色は一つだが君にとっては一杯だろうね。」
サンタは俺から袋を受け取ると水色の玉の中で一つ取り出した。(勿論その玉は水色だ。)
残念ながら俺にはどれも同じに見える。