サンタさんと受験生

「…そう言えばお前は昨日夢とか見たか?」

「夢?」

弟はいきなりの質問にきょとんとした。

「うーん、見たような気がするんだけど覚えてないや。」

「そうか。」

俺は頭を掻いた。

実を言うと俺もなんか見た気はするんだけど。

「あっでもねー!!」

弟は突然声を張り上げた。

「なんか楽しい夢だった気がするよー!!」

弟はニコニコしてそう言った。

「そうか。」

俺はそれが本物のサンタクロースのプレゼントなんだと心の中で言った。
< 26 / 28 >

この作品をシェア

pagetop