サンタさんと受験生
「…そう言えばお前は昨日夢とか見たか?」
「夢?」
弟はいきなりの質問にきょとんとした。
「うーん、見たような気がするんだけど覚えてないや。」
「そうか。」
俺は頭を掻いた。
実を言うと俺もなんか見た気はするんだけど。
「あっでもねー!!」
弟は突然声を張り上げた。
「なんか楽しい夢だった気がするよー!!」
弟はニコニコしてそう言った。
「そうか。」
俺はそれが本物のサンタクロースのプレゼントなんだと心の中で言った。