サンタさんと受験生
自称サンタクロースはゆっくりと弟の方へ近づいていった。
そして手に持っていた白い袋から青色の光を取り出した。
「…なんだそれ。」
「いい夢を。」
サンタクロースの手からその光は放たれた。
それは淡く輝きながら弟の中へと入っていった。
「なっ!?」
俺は思わず大声を上げたが、弟はいつもどうりすーすーと寝息をたてていた。
「‥さっきの何だ?」
「あれは君の弟君が今一番見たい夢が詰まった光だ。」
「夢?」
サンタクロースは俺のベッドに勝手に腰掛けていた。