NO SPEED! NO LIFE!-Ⅱnd season-
体育祭の合同練習。



「暑い、圭人、扇風機」


「はい…ってあるわけねぇだろっ!」


「じゃぁ圭人が回って」


「俺が暑くなるだろーっ!」


「知るかーっ!」



ぎゃーぎゃーいいながら,あたしたちは3年2組の指定位置につく。





女子の100メートル,男子の200メートル走は、最初の3レースだけやるらしい。



あたしは、4レース目だから,ギリ走らないーっ☆


圭人は…3レース目…がんばーっ☆







一年生から始まって、二年生の番。


ピュア鳥くんは残念ながら背が高いから、後ろの方で今日は走らない。



そんなとき。



「ねぇ,梨世。あの2レース目の子。転入生だよ」



と、後ろに座ってる友達に、言われたので目を凝らしてみてみる。



あー、あれが神崎くんか。



1レース目はとっくにゴールしており、あたしは、2レース目の神崎くんに集中する。





「位置について,よーい…どんっ!」



スタート係の子が合図すると,2レース目の人たちが一気に走り出す。





「あ、れが…」


「神崎か…」



驚いたようすの圭人の声も聞こえて,あたしは、圭人と顔を見合わせた。





「「早いね…」」



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