NO SPEED! NO LIFE!-Ⅱnd season-
…とでも思ってると思いましたか?
「早っ!早すぎだろ!」
と、言ったクラスメイトの声が聞こえて,あたしと圭人は立ち上がった。
「「絶対梨世/俺の方が早いねっ!!」」
「「「「「「「「「「「…はぁ??」」」」」」」」」」」
あたしたちは、立ち上がっておんなじことを言った。
余程声が大きかったらしく、二年生や、六組の向こうの人までも、うちらの方を向いていた。
「何バカなこと言ってんの?圭人より梨世の方が早いから!」
「んだとーっ!?スポーツテストでは負けたけどなぁっ,俺の方が早いぞっ!」
男子二人ぐらいの距離でいいあいする。
「ベストタイム05"05だかんねっ!?」
「俺だって05"05だぁっ!つうかその日は筋肉痛だったんだよ!」
「はぁっ!?言い訳すんなし!!」
「うっせぇーっ!」
「ちょっとっ!」
「「え」」
うちらがかなりのペースで言い合いしていたら,誰かがうちらの話を遮った。
それは、正に今噂の人物、神崎くんだった。
「そんなに気になるなら!」
「「?」」
「競争しましょうよ!」
あたしたちは、秒速で頷いた。←