君にもらった苺飴
「愛紗美チャン、そんなに
悩まないで」
『…光瑠くん』
「元気出して!!!
何で悩んでるか分かんないけど」
『うん、そうだね』
にこっと彼女は笑い、
俺を見つめた。
『光瑠君』
「え?何?」
愛紗美チャンは
自分のポケットに
手を突っ込む。
そして、何かを取り出して
俺に向けた。
「あ、」
『苺飴。光瑠君甘いの好きでショ?』
「うん、ありがとう」
俺はそっと、
彼女の手から
苺飴を受け取った。
軽く触れた愛紗美チャンの手。
俺は照れて下を向く。