君にもらった苺飴




 「大和先輩…」

 
 表情が和らぐのがわかった。

 
 『何よ、あんた!!』

 
 雅が一歩前に出て
 大和先輩にいう。

 
 『少しだけ…愛紗美チャンと話したいなぁって思って』

 
 ふわっと笑う。
 
 雅は、「あっそ」とだけ
 言って、小倉ちゃんとどこかへ行ってしまった。


 「大和…先輩」

 『愛紗美チャン、すわろっか?』


 私はナポリタンを
 持って、大和先輩の後ろに
 ついた。


 そして、あいてる席に
 腰を下ろす。


 「話って…」

 『んー…特にないかな』

 「へ?」


 私は、にまっと笑う
 大和先輩に対して
 首をかしげた。


 『ただ、さ…』

 「なんですか?」
 
 『可愛くなったね、前よりも』


 嗚呼、まただ。

 またこの人の笑顔に
 惹かれてしまう。


 どうしてなのだろう。




 
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