君にもらった苺飴

ミジメナ、ココロ





 やっぱり俺の想いは

 届かないんだ――――――――


 
 彼女は泣いた。

 それは片岡先輩のコトが
 好きだから。

 まだ好きだったんだ。

 片岡先輩に彼女が出来て
 悔しかったんだ。


 だから、愛紗美ちゃんは
 我慢できずに泣いてしまった。


 俺の前で心を許してしまった。


 そのことは…嬉しいんだ。

 でも、愛紗美チャンの想ってる
 人は俺ではない。

 
 “片岡先輩”


 愛紗美チャン…
 あの人のどこが好きなの?

 
 俺じゃ駄目なの?


 心の中で思ってしまった。

 どうして、俺じゃないんだ。


  
 どんなに優しくしても…
 
 どんなに想ったとしても…

 君には一生届かないのかな?




 
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