君にもらった苺飴




 あははと笑い始めた大和先輩。

 この人は、本当にどこまでも
 変な人だ。


 「先輩、わかってないです!」

 『え?どうして?』

 「そーゆー笑顔見せられると、
  私またときめきますよ?』

 『マジで?じゃぁ、イカツイ顔してるよ!』


 ゴ〇ゴ13的な顔をしているのだろう。
 でも、全然いかつくない。

 意味ないじゃん。

 そんな先輩が…すき、でした。


 「大丈夫です、惚れません。
  私、気になる人いますから!」

 『知ってるよ。愛紗美ちゃん、行ってきな』

 「…はい」

 『お互い、本当の愛を探そうぜ?』

 「特に先輩ですよ!!」

 
 私は指をさして言う。

 
 『お前なぁ!!!』

 「さようなら」

 『…愛紗美ちゃん頑張れよ』

 「先輩こそ!フられないように頑張ってください♪」

 
 そう言い残して、廊下を走る。

 
 『ったく…』


 彼は、苦笑いをして彼女に向かってこう言った。


 『俺がもう少し大人だったら…
  キミを愛せたかもしれない』


 最後に……。







 
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