君にもらった苺飴

イチゴアメノ、ヒミツ




 「はぁ…」

  
 俺は放課後、机に顔を
 埋めていた。


 『何ため息してんだ、コノヤロー』

 
 ボスッと頭の上に誰かさんの
 拳が、のっかった。


 誰かさんとは、龍のことだ。


 「うるせー」

 『うるせーじゃねぇ!コノヤロー』

 「はいはい」

 『はいはいじゃねぇ!コノヤロー』

 
 俺は、ゆっくりと顔をあげた。

 嫌な顔をしながら。


 「で?何?
  さっきからさぁ…
  コノヤローって何?」

 『元気ねぇから、慰めてんだよ』

 「え…ごめん、龍」

 『別に、コノヤロー…』

 
 いや、さっきから
 コノヤロー言いまくりジャン。

 何この人?

 俺に何が言いたいわけ?

 慰めてるとか言ったけど
 慰めの言葉に「コノヤロー」は
 いらないでしょ、コノヤロー。


 




 
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