君にもらった苺飴




 
 『じゃ、俺帰るから』

 「え!?慰めは!?」

 『後から、くるだろ?コノヤロー』


 龍はそう言って、教室から
 出て行った。

 後からくる?

 どういうことだ?


 最後の最後にまで「コノヤロー」て…。


 
 あほらし。

 俺は、そう思って、
 机のわきから鞄をとり、
 肩に掛けた。


 そして、誰もいない
 教室から出ようと、
 扉に向かう。


 
 「!!」


 俺は一瞬目を疑う。

 
 だって、目の前には…
 愛しい子の姿があったのだから。


 『光瑠君…ちょっと』

 「ああああ、愛紗美チャン!?」

 『ごめんね、いいかな?』

 「いいよ!!うん!!」


 何がいいかは分からないけど、
 返事をする。


 

 
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