君にもらった苺飴

オレノ、オモイハ





 先輩とはケリがついたらしい。
 
 愛紗美ちゃんは吹っ切れた
 って言ってたし…。

 
 だけど、俺の心にはまだ
 少し、ほんの少しの不安が残る。


 
 「あぁ~…」


 
 授業中、ぼんやり考えていた
 俺は無意識のうちに、声を出してしまった。


 『なんだぁ?日向』


 ゲッ!!!

 ぽっちゃり体型の歴史教師、丸山が
 俺を睨む。

 丸山って、体型にぴったりだ。


 じゃなくて…

 
 「なんでも…ないです」

 『だったら話聞け―』

 「すんません」


 ……。

 最悪。


 丸山と話してんのに、
 愛紗美チャンのコトが
 頭から離れない…。


 あぁ、俺病気。






 

 
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