君にもらった苺飴
キミニモラッタ、イチゴアメ
放課後、俺は真っ先に
愛紗美チャンのクラスへと
足を急がせた。
ほとんど生徒たちは帰ってしまった。
愛紗美チャンはまだいるのだろうか?
自然と早歩きになってしまう。
そんなとき、向こうから走ってきた
女のコトすれ違う。
こげ茶色のセミロング。
長いまつげに、少しピンクがかった
頬が可愛らしい。
「愛紗美チャン!?」
『ひ…光瑠くん…』
彼女はなぜか息を
切らしている。
俺の頭には「?」が浮かんだ。
『よかった…』
愛紗美チャンは俺を見て
言うのだった。
ホッと胸をなでおろしながら。