名も無き花
やっぱり、多少手荒でも強引に取返すのが無難だろうか…。

そうするとアクシデントが怖い。気付いたら彼女の体を視線がなめまわしていた。

電話に夢中なはずの彼女と目が合った。最悪。


「うん、またねー」


無残にも刑の執行ボタンは押された。後1分あれば…やっぱり神なんかいない。

全てに見捨てられた気分。

「さてさて、あいちゃん」

俺はその切り出しに内心ビクッとした。

こうなったら声に出して話をするしかないか。



でも、何て言おう?
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