名も無き花
☆観察日記2★
家に帰ると『それ』は、瞑想していた。
コモレビに包まれて、
守られているように、
爽やかな秋風で、
葉のこすれる音に祝福されているように、
『それ』は、弱々しく手をあわせて、視線は天を仰いでいた。
その姿は、ただただ俺の視界を、俺の動作を奪った。
コモレビに包まれて、
守られているように、
爽やかな秋風で、
葉のこすれる音に祝福されているように、
『それ』は、弱々しく手をあわせて、視線は天を仰いでいた。
その姿は、ただただ俺の視界を、俺の動作を奪った。