名も無き花
【風の言葉:20ページ】より

誰も信じられない、あたしの瞳は、雲ひとつない空が好きだ。

空の青に意識を飲み込まれるのが好きだ。

その絶対的存在感に呑まれるのが好きだ。



瞳を閉じれば風が見える。

闇の中で心音が風の声と会話する。


日常の他愛もない愚痴や意味の分からない笑い話。

全てがあたしの心を優しく包み込む。
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