名も無き花
「何にしよっかなぁ?」

笑顔でメニューをめくる水谷さん。
見とれている俺。

仕切られた空間。
共有される感覚。それは煙いという不快。

視線の先、本能をくすぐるシルエット。メニューをめくる手つき。視覚を刺激する繊細な指のライン。思わず手をのばしたくなる、綺麗な白。

色んな意味で耐えられるのだろうか?
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