名も無き花
外へ出る。
視線が『それ』へと流れる。
視界に『それ』が入った瞬間。その光景に力が抜けた。
寝ている。まだ真昼間だというのに…。
『それ』の寝顔の前には、俺が買って来たリコちゃん人形の服が虚しくたたんであった。
仕方が無いので伝言を書いた。ノートをちぎって石で挟む。
俺は力無く家の中へ引き返した。さっきまで爽やかだった秋風が急に肌を刺して来たように、皮膚が凍て付いた。
視線が『それ』へと流れる。
視界に『それ』が入った瞬間。その光景に力が抜けた。
寝ている。まだ真昼間だというのに…。
『それ』の寝顔の前には、俺が買って来たリコちゃん人形の服が虚しくたたんであった。
仕方が無いので伝言を書いた。ノートをちぎって石で挟む。
俺は力無く家の中へ引き返した。さっきまで爽やかだった秋風が急に肌を刺して来たように、皮膚が凍て付いた。