名も無き花
「しょー君、起きてー」

闇の奥から俺の意識に語りかける声

「起きないと、チューしちゃうぞぉ」

その言葉がスイッチとなり、意識が一気にクリアになった。

「いや、勘弁」

とっさに言い換えした。こいつは、放って置いたらほんとにやるやつだ。

俺のファーストキスの相手

風間 俊助(かざま しゅんすけ)

紛れも無く男だ。ゲイではないようだが…頭のネジが何本か外れているらしい。

別に、女の子みたいな格好をしているわけでもない。ムカツク事に彼女持ちだ。



まぁ、そんなことはどうでもいい。こいつが、茶化して来って事は…。
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