名も無き花
時計を見る


午後1時3分


あたりを見回す。講義の後片付けをする教授。講義が終わってたむろしている寂しい男。

昼飯をもってなだれ込んでくる孤独な男たち。
そして俊助。


「しゅん君いるー?」

高い声を上げて男だらけの講義室に入ってくるのは、俊助の彼女。

名前は…忘れた。

ご丁寧にも毎日昼休みが始まると、まるで嫌がらせのように迎えにきて俊助を連れて行く。

まぁうざったい、イカれ君が離れてくれるから結果オーライなんだけど…。


やっぱり気分よくはないよなぁ!!



俊助の彼女と入れ替えに出て行く見覚えのある背中。
自然と目を奪われる。


あいつだ!
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