名も無き花
憧れの哀美ちゃんがこっちに向かってくる。これはチャーンス!

「ごめん待ったぁ?講義が長引いちゃってさぁ」

ご機嫌に朝倉に話しかける姿はカワイィが……個人的にムカツク。


そして俺に気付いた。目付きが変わった。
なんと言うか、怖い。


「えーと、あいちゃん、その人だれ?」


声に若干殺意が混ざっている。そこまで?って思わせるほど重い空気が一瞬この辺一帯を支配した。
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