名も無き花

記憶を巻き戻す。

食堂で朝倉たちと、一緒にいた。すると、哀美ちゃんの友達と思われる女の子が集まってきた。

最終的に7人くらい集まって来ただろうか。俺と朝倉たちを入れて、10人とかなりテーブルは賑やかな状態だ。

そのうち二人が俺に絡んできた。
初めにきた茶髪と黒髪に金メッシュの子だ。

「ねー、名前はなんて言うの？」

に始まって、ほぼ質問責め

まぁ悪い気分ではない。


気付くと初めに来たもう一人の子だけ、静かに誰とも話さず紅茶に口を付けている。

「君は話さないの？」

思わず声に出してしまった。
「ぇー昭ちゃんあたしたちより佳奈に興味あるのー？」(かな)

茶髪の子がちゃかす様にいった。

「ちょっとショックー」

金メッシュの子が続く。意地悪そうな口調が狩猟本能をクスぐる。

黒髪ストレートの子が俺の隣りの席に移ってきた。

「私、小林 佳奈といいます。よろしく。」

おしとやかな口調でいうと、小林さんは俺に向かって微笑みかけてみせた。

「よ…よろしく」

「やだ昭ちゃん照れてるー、カワイィー」

茶髪の子が絡んでくる。

「あたしも、メッシュやめて黒髪ストレートにしよかなぁ」

いとおしそうに金メッシュの子が続く。



で、茶髪の子の提案で俺たち四人は場所を変えることになった。
正直、哀美ちゃんが気になったのだが、どうやら拒否できる空気じゃない。


茶髪の子に腕に絡まれて俺は食堂を後にした。
まぁこれはこれで幸せだから結果オーライ？