名も無き花
本屋の新刊コーナー

…あった、『あの高校生ケータイ小説作家 高橋麻衣 大望の新作! 風の言葉』

姉の腕を引っ張る

同時に本を手に取る。



ありがとう…



「!?」

「どしたのゆうき?」

何か聞こえたような…。

「ん、なんでもないよ。さっ、早く買ってお昼食べよ♪」

「そだね。今日は何食べよっか?」

「んー、イタリアンがいい…」

本が手から滑り落ちる。

「ゆうき?」

視線の先には…
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