名も無き花
「んー、すごい人だね!」
苦笑いしながら水谷さんは言った。
「そうだなー、本屋のくせに歩きにくいな…。」
俺も釣られて苦笑いしてた。しかし、本当に歩きにくい。
もういい感じにお昼時なんだから、ファミレスとかへ行ってほしいものだ。
お目当ての物を探す俺と水谷さん。
外の看板があんなにでっかい割に、それはなかなか見つからない。
と、いうか人が多すぎてブースのジャンルが見えないのだが。
「あ!あれじゃない?」
水谷さんが、指をさす方を見る。
新刊コーナー。俺が確認したと同時くらいに手を引っ張られた。
「はやく、しないと売り切れちゃうよ~?」
引かれるがままに、おぼつかない足取りで店内を歩く。
たった5メートルくらいの距離が10倍には感じた。人が交差しまくってなかなか進めない。
大体こーいうところの客は、マナーが悪い。変にでっかい荷物を持っていたりする。
手からぶら下げている分には構わないが、背中に背負っているのは最悪だ。
そんなのに限って、周りを見ないで方向転換したりするんだ!
つまりあれだ、こっちが転びそうになる。わかるか?この気持ち。
「キャッ」
水谷さんの可愛い声が響く。
「危ないじゃないか!」
ぶつかっといて逆切れしているおっさん
カチンときたが、問題をおこすのもあれだし…。
俺はチキンだ!
「水谷さん大丈夫?」
「う・・うん。尻もちついちゃったよぉー」
そう言って、舌をのぞかせた。前向きなその性格にひたすら惹かれた。
レジに並んでもなお遠めにがん飛ばしているおっさん。
ごめんよ水谷さん…。
苦笑いしながら水谷さんは言った。
「そうだなー、本屋のくせに歩きにくいな…。」
俺も釣られて苦笑いしてた。しかし、本当に歩きにくい。
もういい感じにお昼時なんだから、ファミレスとかへ行ってほしいものだ。
お目当ての物を探す俺と水谷さん。
外の看板があんなにでっかい割に、それはなかなか見つからない。
と、いうか人が多すぎてブースのジャンルが見えないのだが。
「あ!あれじゃない?」
水谷さんが、指をさす方を見る。
新刊コーナー。俺が確認したと同時くらいに手を引っ張られた。
「はやく、しないと売り切れちゃうよ~?」
引かれるがままに、おぼつかない足取りで店内を歩く。
たった5メートルくらいの距離が10倍には感じた。人が交差しまくってなかなか進めない。
大体こーいうところの客は、マナーが悪い。変にでっかい荷物を持っていたりする。
手からぶら下げている分には構わないが、背中に背負っているのは最悪だ。
そんなのに限って、周りを見ないで方向転換したりするんだ!
つまりあれだ、こっちが転びそうになる。わかるか?この気持ち。
「キャッ」
水谷さんの可愛い声が響く。
「危ないじゃないか!」
ぶつかっといて逆切れしているおっさん
カチンときたが、問題をおこすのもあれだし…。
俺はチキンだ!
「水谷さん大丈夫?」
「う・・うん。尻もちついちゃったよぉー」
そう言って、舌をのぞかせた。前向きなその性格にひたすら惹かれた。
レジに並んでもなお遠めにがん飛ばしているおっさん。
ごめんよ水谷さん…。