影の守護者は闇に潜む
嘘つき兄弟
「ここは?」

目の前には巨大な門。なんとなくヤザルに聞いてみる

「フラビアスの正面玄関」

「ふーん」

門が開くと、ヤザルは左目に眼帯を着けた。

「この目…気味悪るがられてさ」

「綺麗じゃないか…」

「他の人と違うことは認めない。ソレが中の常識…らしい」

「ふーん」

街は賑やかだった。みんな、外がどうなっているのか知らずに、その街の中で過ごしている。命の心配をしなくても生きていける。すごく羨ましくて、吐き気がするぐらいにムカついた。そんな私を見て、かは分からないがヤザルが、「早く、ギルドに行こう」と、歩く速さを上げてくれたのが幸いだった。
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