影の守護者は闇に潜む
「別にいい……」

「大丈夫。兄さんなら何とかしてくれるよ。なんたって『道化師』何だから」

「だから、道化師って何?」

「ピエロ」

「いや、だから…」

「まぁ、見れば分かる」

ヤザルが目の前の大きな扉を開けた。中は、事務室みたいになっていて、両脇に大きな本棚、奥に机があり、そこに長い金髪の男が座っていた。よく見ればヤザルに似ている…かな?

「兄さん、ただいま!」

「おかえり、ヤザル。そっちの『女の子』は?」

「私を人扱いしてくれるのか?」

「下の奴等は気にするなよ?」
< 19 / 54 >

この作品をシェア

pagetop