私の彼氏はバッテリー
エンディング
いつもの校舎。
いつもの教室。
いつものように、暑い中、せっちゃんと一緒に自習をする。
ただ違うのはー………
グラウンドで、野球部のエリアには誰もいないという事。
あの歓声もない。
当然、今日は野球部は休み。
思ったよりも、勉強がはかどらない。
身が入らないから…。
私はいないとわかっていなからも、横目にグラウンドを見てしまう。
彼が居た場所、ホームベースの所を。
今日はまだ、リョージには会ってない。
「あ~、昨日炎天下の中、ずっといたもんだから、鼻の辺りが日焼けしちゃってるし、マジ鬱~っ!」
教科書の上に鏡を置いて、日焼けした跡を触るせっちゃん。
「あはは、サロンを塗らないからだよ」
サロンを塗ったお陰で私は日焼けにならなかったが、せっちゃんは日焼けになっても夏の女って感じで似合っている。
「むぅ…、あたしもユミみたいな白い肌が欲しいのにな~」
腕を後ろに組んで、椅子を動かす。
勉強よりも談笑し、手につかないまま帰る事にした。