Pinky
「待って!」

坂井さんの隣で奈々の右手を押さえている女の子が言った。



「坂井ちゃんは本気で佐久間君が好きなの。あんたが佐久間君の事、無視するなら放してあげてもいいよ?」



無視…



さっ君…。




「美緒!だめ!こんな奴らの言うことに従っちゃ…。」


奈々の言葉が胸に突き刺さった。



「あんたねぇ!」


坂井さんが机の上に置いてあったハサミを取って、奈々の髪の毛を掴んだ。





「奈々ぁ!!」



私は泣き叫んだ。









そして奈々のところに飛び込んだ。





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