Pinky
「中庭で撮るから行こ!」


そう言われてつれていかれた。




校舎の階段を下りて、外に出ると…











「あ…。」








辺りは日も暮れて暗くなってるんやけど、撮影場所だけは綺麗にライトアップされていた。






啓に見とれてしまった。


黒いスーツでさっきと違ってるのは、短い髪の毛にワックスつけて立ててるのと、ネクタイが付いたぐらい…なんだけど、さっきより断然かっこよく見えた。




啓は一瞬下を向いて笑った。


そして私においでと手を動かした。




それに従って顔を赤く染めながら小走りで駆け寄る。






そのとたん、啓が笑いだした。



「あははっ。美緒、お前どんくさいねんから転けるでぇ。」




「転けへんもん!」



啓に呼ばれたのが嬉しくて、早く近くに行きたいから走ってんねん。

< 137 / 226 >

この作品をシェア

pagetop