Pinky
「今までお前にかなり…」




ドキン…ドキン…


心臓の鼓動がだんだん早くなっていく。













「よっ!美緒と啓」







ガクッ…






今の緊迫した空気が一瞬にしてなくなった。


なんか告白っぽいシチュエーションやったのに。




いっつも肝心なところで何らかの邪魔が入る。








聞き覚えのある声に、2人でチラリと横に目をやると…









「なんやねん。2人とも、俺の事忘れたんか?」




「勇斗(ユウト)兄ちゃん!」



「げっ…。」






私と啓の反応は真逆。




「なんや、啓。せっかく俺が東京から戻ってきたのに。」








そう。


私達の目の前にいる人は



啓のお兄ちゃん。








「勇斗兄ちゃんお帰りー」



私が言うと勇斗兄ちゃんは両手を広げると





「おいで、美緒!」






小さい頃から勇斗兄ちゃんの私兄ちゃん対する態度は変わらない。


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