Pinky
私は何のためらいもなく、勇斗兄ちゃんに抱きつこうとした。








グイッ








「うぁっ!?」










啓が私の腰に腕をまわして引き止めた。






わわっ!?


啓の手が…腕がぁ!!






両手で抱き抱えられてる状態。




「いつまでも俺等は子供やないで。美緒だって女の子やねんから気ぃ使えや。」



ムスッとした表情で啓が言う。






私は啓に抱き抱えられている時点から何も喋れない。





「……。」



勇斗兄ちゃんも黙った…







と思ったら、いきなり笑だした。





「あはは。お前、美緒のためみたいな事いっといて、自分のためやん。」








…どーいう事?
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