Pinky
「自分のためって?」




私は聞き返した。




「お前は知らんでえーねん。」





「何それー。」



ほっぺたを膨らまして言った。



「まーた美緒いじめてー。」


いつも勇斗兄ちゃんは私の見方なんよね。



「んじゃ、美緒は俺と手を繋いで帰ろっか。」





バッ





啓が私の手を掴んだ。



「啓!?」


け…啓に手を握られてる。

どうしよ。

手に汗かいちゃう…。




「ヤキモチかぁ。かわいい弟やなぁ。」




え?


「誰に妬いてるん?」


私は聞いた。



私なわけないし…。




「ヤバ。美緒は相変わらずの鈍感やなぁ。」



そしてまた笑う勇斗兄ちゃん。



じゃあ何!?


こういうの本当にわからんねん。
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