Pinky
「うっわ。あっやし〜。俺達の知らん所で何してたん?」


ニヤニヤして笑う兄貴。



「何もねーって!気持ち悪いからやめてくれや。」


「なんやねん。照れちゃってー。」


「照れてねぇ!!!!」



調子くるうわ。



「美緒、赤いで?」



ハラハラした表情で美緒を心配する徹兄ちゃん。



「あー。大丈夫やで。ちょっと暑いだけ。」


「そうか。もう7月やもんな。熱中症になって倒れるなよ?」


「はーい。」



この仲本兄弟は見ててかなり和む。




それに比べて風岡兄弟は…。

「お前も美緒みたいに素直な心をもってたらなぁ。」

「うっせ。兄貴がブラコンとかキモすぎやろ。」


「はぁ?」


「あ!進んだで!」


美緒が遮るように言った。



「本間や!やっと座れるー。」

兄貴が続けて言う。


そういえばずっと立ちっぱなしで待ってるな。



美緒、疲れてるんやろーな。


「しんどくないか?」



顔を覗き込んで言った。
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