Pinky
「どうかしたん?」


今日の鈴ちゃんの態度を見て、啓がどう思ってんのか気になったから聞いてみた。



「あ…いや、別に。てかさ!−」


また長々とたわいもない話をし始める啓。



いくら面白い話をしてても私の中にあるモヤモヤは消えなかった。



さっきの夢から覚めた時はあんなに幸せやったのに。


2人きりが今は苦しい。



私は気持ちを啓に悟られないように必死に笑顔を作っていた。



次の日―

「あ、美緒起きた。ご飯作っといたからな。」


お兄ちゃんに起こされた。

あぁ。
そっか…私、昨日なかなか眠れなかったんや。



「あ、ありがと。お兄ちゃん。」


「お前、顔色悪いで。ほんま大丈夫か!?」


「多分…。」


「気をつけて学校行けよ?」

「うん。」


「じゃ、行ってくる。」

「いってらっしゃーい。」




…う。

頭痛い…。



そうだ、啓と勇斗兄ちゃん起こしに行かないと!



私はあわてて自分の用意をした。




それから啓達を起こしに行って、勇斗兄ちゃんはご飯を食べたらまた友達と遊びに行った。


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