Pinky
そう言って食卓に朝ごはんの用意をする。



「あー…、だりぃ。」


しばらくすると啓がリビングに入って来た。


「朝ごはんできたで。」

「おっ、サンキュー」


寝起きは機嫌悪いけど、ご飯見ればかならず機嫌が良くなる。


「うっしゃ!行こか。」

「うん。」


啓はパンを口にほおばったまま、家の鍵を持った。


家を出て海沿いの駅まで歩く。

今日も天気は雲ひとつない快晴だった。


「あっ!やべっ。」


「どしたん?」


「数学今日テストやのに教材全部忘れて来たかもしれん。」

啓はカバンの中を探す。


「あーあ。やっぱ忘れたわ。まぁ、誰かに借りれたらいっか。」
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