Pinky
仕方なく掃除を手伝う事になった。

「汚い…。」


家の中はちょっと見ない間に散らかりまくり。

部屋を隅から綺麗に整理していった。


気づくこと45分、掃除に没頭していた私。


勇斗兄ちゃんは疲れたのか、飲み物を買ってくるという理由で家をでて行った。

「はぁ…。」


大きなため息が出る。


もうすぐ片付く。
後は啓の荷物を部屋に持っていくだけや。

両手に雑誌やマンガ、洗濯済みの服を持って啓の部屋へ行った。


啓の部屋に入り、服とか色々な物を整理した。


床に落ちていたボールペンを拾い、机のペンたてに入れようと机の上に目を向けた時…





「…何……これ…。」


















ポタリと床に涙が落ちる。



私は机の上に置いてあった写真たてをそっと手に取った。



「な…んで?」

声が震える。



あの学校新聞に載っていた2人で写った写真の部分だけを切り取り、

大事に…

大事に写真たてに収められていたのだ。
< 220 / 226 >

この作品をシェア

pagetop