Pinky
最終章
───
─
「しっかし、あれだな。よく啓も我慢したよな。」
アトラクションに並んでいる時、突然英二が話し出した。
「まぁーな。こいつ、鈍感王女や。」
そういって啓は私の頭をポンポンとたたく。
「ちょ!?誰が鈍感王女やねん。」
「あれ?聞こえなかった?お前っていったんやけど。」
「啓〜っ!!」
「このやり取りはくっついても健在ね。」
奈々があきれるように言う。
「でもな、啓、ずっとクラス…いや、最終的には全校生徒まで知れわたってたと思うけど…。」
「は!?ちょっ…英二、それは言…。」
英二は慌てる啓を押さえて言った。
「『美緒は俺んだから近よんじゃねーぞ』って脅してさ。それで男子もビビって美緒の事、可愛いと思ってても告ろうとはしなかったよな。」
「それどころか、みんな啓の事応援しだしてさ。私達も実はずっと前から知ってたんだー。」
えぇ!?
そうやったん!!?