Pinky
だからとっさに私はこう言った。


「いやぁ、別にそういう意味やないで?私の事なんか気にせず誰かと付き合ってくれていいのになぁー…って。」


笑って誤魔化した。



今まで啓がモテてた事、すごいなぁ…と思った事しかなかったのに、好きになったらこんなに悲しい事に変わっちゃうんだね。



早く戻ってきてよ……啓。


「ただいまー。」


帰って来た…。


「え?もう帰って来たん!?」

奈々がビックリしてる。


「また断ったろ。」

英二が言った。


「……。」


私は何も言えなかった。

英二の質問に対して啓がなんて言うのか怖かった。


フッたって分かってても怖かったんだ…。




「あー…、断ったよ。」



ほっとした。

よかったぁ…。


「んで、そこのチビさんは何で黙ってんの?」


頭をポンポンされた。



「ちょっと!?何で私がチビなんよ!身長160センチありますーっ。」

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