Pinky
急いで家に入って自分の部屋へ直行した。


入ってベッドに倒れ込んだ瞬間、押さえ込んでた涙が溢れ出した。





好きなんて気づくんじゃなかった…


普通の幼馴染みとしてならこんな泣かなくてよかったのに…。




明日は土曜日。

休みだから啓の家いかなくてもいいやんね…?


こんな腫れた目で会いたないもん。



お兄ちゃんが帰ってきても部屋の電気を急いで消して、寝たふりをした。



誰にも言わないまま、この気持ちを押し潰してしまいたかった。



朝、家のインターホンの音で跳び起きた。


急いで玄関に向かう。

「はい。どちら様で…。」


ドアを開けた瞬間、啓が目の前にいた。



あ…



「お前…、その目どーしたんや。」


言われて気がついた。

慌てて片腕で隠した。


「な、なんでもないねん。気にせんとって…。」
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