Pinky
啓に腕を引っ張られて、その勢いで啓の胸にぶつかった。

そしてギュッと抱きしめられた。




「ふぇ!?」


変な声出た…。


でもなにこれ。

私、啓に抱きしめられてるんだよね…。


啓の鼓動が全身から伝わってくる。


落ち着く…



少し時間が経って、私は我に戻った。


前に朝抱き寄せられたのを思い出して急に恥ずかしくなった。



「は…放して。」

「………。」


え?


「啓?」


グラッ…



「きゃっ、啓!?ねぇ、大丈夫!?」

返事がない。

てか、重いよ…

もしかして、気失ってる!?

「た…倒れる〜っっ。」


もう無理…


ふらついた瞬間


「美緒!大丈夫か!?」


「おっ、お兄ちゃん!?」

「いいから。後は俺に任して。」
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