Pinky
やだ…私絶対顔真っ赤や。

「そういえば、小学生の頃は美緒の方が背が高かったよなぁ。」

「…そうやったなぁ。あの頃の啓、よく近所の悪ガキとケンカしてボロボロやったな。」

「あれは……、しゃーないやんけ。」


「うん。でも嬉しかったんやもん。」


「アホか。」

啓、照れてる。


啓がケンカをよくしてたのは私をかけて勝負してたらしい。


悪ガキが私を下僕扱いして奴隷にするって言うから、ケンカして、啓がいつも勝って、私を守ってくれてたっけ。

どんだけボロボロになっても、啓は泣かない。


私の家に来て、私のお兄ちゃんに手当てしてもらいながら、いつも私に

「今日も勝ったからな。安心せぇよ。」

って言ってくれてたんだ。
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