Pinky
啓君の気持ち
啓の部屋だぁ…。

このベッド、久しぶり。

小さい頃、2人で一緒に寝てたよなぁ。

窓と窓の距離が1メートルぐらいやったから、行ったり来たりして…。




バンッ


「きゃっ!」


啓が入ってきた。

「へ!?何?どしたの?」

「あ…なんでもねぇよ。美緒、変なもん触んじゃねーぞ?」


「わっ、分かってるよ!言われなくても!」


「お…おぅ。じゃっ、おやすみ…。」


バタンッ


ビックリしたー…。




なんか啓、やけに早口やったし。

焦ってた…。


お兄ちゃんと何の話してんのやろ…


…まさかお兄ちゃん、私が啓の部屋あさってるんじゃないか確かめてこい、とかなんとか言ってるんじゃないやんね?






―そのころ一階では…―



「啓、美緒なんかしてたか?物あさったりしてへんかった?」

「いや…なんにもしてなかったわ。ベッドに倒れ込んでた。」



―言われていた。―
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