Pinky
今まで啓を男として見た事はない。
ていうか、見れない。

啓はお兄ちゃんみたいに感じた事しかないし、考えた事がないから。


でもよく考えたら啓はモテてた。
バレンタインのチョコ、いっぱいで羨ましかったし。


私は好きな人にチョコさえもあげた事がない。

好きな人がいるのといないのとじゃ大きく違ってくる。


「好きな人できたらなぁ…」

それはささやかな私の願いだった。






「なーにが 好きな人ができたらなぁ…、や。気持ち悪りぃ。」





!?




「っ…、ビックリした〜。何処が気持ち悪いんよー!普通やん!普通!」


「口に出すなや…。」

そう言ってリビングを立ち去ってしまった。
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