消えない想い
〇優希SIDE〇
『優希君のせいだよ!』
橘先輩に言われた一言が胸にしみる。
-もうどうにでもなれ・・
こうして投げやりな自分がいて。
「そうですか、すいません。もう近づきませんから」
可愛くねぇ・・・自分でも思う。
完全に嫌われたかも・・・
「-はぁ」
漏れるのはため息ばかりで。
俺は家に帰る事にした。
帰り道
橘先輩を見た。
本当は・・・いつもなら、話しかけたい。
だけど今は出来ない。
そう思ったけど急に男が出てきて橘先輩を倒した時には
そんな弱い考えは消えた。
ただ体が勝手に動いて・・・
橘先輩を助けていた。
橘先輩が名前を呼んでいるけど
何も言わないまま橘先輩の腕を引っ張っていた。
橘先輩が引っ張っている手を強引に引き俺はそれに
びっくりして立ち止まった。
「助けてくれてありがとう・・・!」
橘先輩は泣いていて俺は何も分からないまま