草食君の説明書★

「ジュースだけなん?」


「・・・・はぃ?」


「まぁええわ。はよ買ってや。俺、教室戻っとくで。」




そう言って関西君は、その場を去って行った。

・・・・・・・ムカツク。
なにあの態度?!
絶対にあたしの事馬鹿にしてるじゃん!!

年下から馬鹿にされたのと120円の出費で、あたしの頭は痛い。
ってか、何あたしも簡単におごらされてんのよ。




「ってか、クラス・・・・・知らないんだけど?!」




肝心な事聞いてないや。
本当に馬鹿じゃん、あたし。
クラスを聞かないと意味ないじゃん!!

冷たい紙パックのジュース2つを手に、1年生の校舎へ向かった。
教室内からの、後輩の目線が・・・・・痛い。




「いないじゃん、エセ関西人。」




1組から8組まであるクラスの巡回終了。

ちなみに、呼び名も"関西君"から"エセ関西人"に変更。
ちょっとした、あたしの抵抗。




「ねぇーん、泰助(たいすけ)遊ぼうよ、今週。」




女の子が、甘えた声で話す声が聞こえてきた。
こういうので男って落ちるのかな?

和馬も?

・・・・・・・・・ないな。
あの草食君にかぎってない。
長年の腐れ縁の勘だけどね。




「ねーえ、泰助ってばぁー?」




女の子の"猫なで声"攻撃が続く続く。
さすがにうざくなってきた。

あたしが男だったら、
『うるさいよ。』
って言って、突き放すんだけどなぁー。




「うっさいねん、ブス。」




そーそー、そんな感じ。
そんな関西弁で言ってみたい♪

・・・・・・・?!
関西弁?



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